新しいクライミングシールの紹介 ブンリン トップレススキン

クライミングシールと言えば、通常シールの前側と後ろ側にフックが有り、前側のフックをスキーのTOP側に掛けてからシールの接着面を板に沿わせながら貼り付けて行き、最後は後ろ側のフックをスキー板のテール部分に引っかけて固定すると言うのが一般的だと思います。

注意:このブログはK2のpon2oon 159cmというフルロッカーのスキー板を使った時の事を書いて居ますのでご了承ください。


左の画像はテール部分のシールの貼り付けの様子を写しています。

こんな風にテールのフックを使わない貼り流しというやり方も有ります。





私は上記画像の様に、テールフックを使わないシールの固定方法を使っています。
これは、テールのフックをシールに取りつける事によって僅かにシール面が盛り上がって雪を嚙み込みやすく成り、その結果として接着面に雪が入り込んでシールがめくれてしまうと言う事を何度も経験したからです。
フックが無くて浮き上がりの無いシールは、ちょっとやそっとでは雪が入り込まずに剥がれる事は有りません。
これはこれをお読みの皆様に自信を持っお勧めします。 剥がし方はあとの方でご説明します。

前側のフックはどう考えても必要に思って居ました、今迄は・・・


この画像はブラックダイヤモンド(以下BD)のアセンションシールの前側フックの拡大画像に成ります。

4年ほど使って居ますので、接着面の汚れが目立ちますね。
金具の厚みが大きいのでシールが浮いてしまい、ごみの嚙み込みが多く成っています。







上記の様に輪状になった金具をスキーのTOP部分に掛けるのですから理にかなっていますし、それ以外の方法はなかなか無いと思って居ました。
一部のスキー板には先端が割れたフォーク状に成って居て、それに専用のフックを掛けると言うのも有るようですが、いずれもフックを使って掛けると言う事に変わりは有りませんね。

この前側のフックの取付金具がシールを表裏から挟み込む形に成って居るため、その厚み分だけシールが浮いて隙間が出来る格好になる。
そのわずかな隙間に雪が徐々に詰まっていきやがてシールをめくりあげる程の力に成る。そうして登高中のシールの剥がれと成ると思って居ます。

そんな雪が詰まるのを嫌って今回購入したのが「ブンリン トップレススキン」というシール。
ブンリンHP


これが「ブンリン トップレススキン」

一番前に付いて居る金属プレートを”スノースイーパー”と言います。








上の画像がトップレススキンの前側の取付状態を写したものです、引っかける金具が無いのが分かるでしょうか?

長野県松本市にある登山用品店「ブンリン」が考案した独特な形のプレートを持ち、引っかける金具を省いた構造と成って居ます。





















上記の画像はこの製品の取説の画像に成ります。
シールの厚みをスノースイーパーの先端部の曲げによる丸みによってカバーする事によりシール接着面の浮きを無くし、雪の嚙み込みを防ぐことを目的として居るのが分かります。





5時間登高した後のフロント部分 雪は嚙み込んでいない







同じく5時間登高した後のテール部分も雪の嚙み込みは無く、剥がれる様子は全くない。





重さを比べてみよう。



トップレススキン片側一枚の重さ
:1400mmの長さのシールとシールの半分の長さのチートシートを含む











BDのアセンション片側一枚の重さ
:1420mmのシールの長さとシールの半分の長さのチートシートを含む









ブンリンのトップレススキンが271g、BDアセンションが380g。
左右だと200gを越える重量差となる、スマホ1台分くらいか?

G3やポモカのシールはBDアセンションより軽いので、重量を測ったらトップレススキンと同等かもしれません。

2022年12月よりこのシールを使っていますが、前側から剥がれて落ちてしまったと言う事は皆無です。
登高中にスリップして板ごと後ろへ下がっても、テールの貼り流しのめくれも有りません。

前側の金属プレート”スノースイーパー”は上手く出来ていて、下り加減の雪面でシール滑走しても雪面を上手にこなしてめくれてしまう事は有りませんし、シールのテーパー上になった側面に雪を嚙み込む事も有りませんでした。

ブンリンの取説で、もしもの為に(剥がれた場合に)お助けベルトやテープを持っておこうと有ります、私は以前からスキーバンドやダクトテープを持ち歩いて居ますので、いざという時はそれを使えば安心ですね。

登高モードから滑走モードに切り替える時の要領を紹介します。

板は外してしまった方が楽ですね。
雪が積もったばかりの新雪の時は、片足ずつ外して行うと埋まる事無く出来ますね。
この時は下地が締まって埋まる事無かったので、両足とも外してシールを剥がしました。




百均ダイソーで買ったペラペラの下敷きを半分に切った物をスクレーパーとして使ってます。




上の画像の様なプラスチックの板を使って、シールの後方角から少しずつ剥がして、最後はシールの接着面にあてがいます。
私の場合はイージースキンセーバーに包み取って、最後に大きなゴム輪(輪ゴムのでかい奴)で止めてザックへ入れます。

一つ注意したいのは、前側に引っかける金具が無いので、シールを貼りはじめる位置と貼り付ける角度を注意していないと、テール側まで来たら板から外れてしまったと成らない様にすることですね。

今回の山行は下記をご覧ください。 ↓

価格は¥29200ー 送料込みでした。
店に伺う事が出来ればスキー板に合わせてトリミングしてくれるそうです。

私は遠方に住んで居ますので、自身でトリミングしています。

これからはこのシールで山に行きます!








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